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類似画像検索の実用化しかGoogle越えの手段はない!?


 創業10年にして、今や世界的大企業に成長したGoole社ですが、その勢いは止まるところを知りません。検索エンジンだけでなく、便利なツール群を無料使用できるのですから、他の企業は太刀打ちできません。Googleの牙城を崩す企業は果たして現れるのでしょうか?




類似画像検索の実用化しかGoogle越えの手段はない!?

 Googleのすごさは、これまでにも何度かご紹介してきましたので、もう誰の目にも明らかだと思います。

時価総額を見ても、優秀な技術者数を見ても、太刀打ちできそうなネット関連会社は、なかなかありません。


アメリカの博士号取得者に、Googleからお誘いがあれば、

たとえ大学でテニュア(tenure、大学教授の長期在職権)の待遇を提示されても、

Google社へ入社することを選ぶ人がいるとのうわさもあるほどです。

それほど、技術者にとって、理想の人的および技術的な研究環境が整っているのでしょう。



Googleがあまりにも偉大すぎるためか、ネット関連技術ではGoogleの独擅場となっているような気がします。

メディアでは毎日、日本が開発した新しい技術情報が報道されたりしていますが、

どれも、インターフェイスをいじっただけのものや、革新的技術とはいえないものばかりの気がするのは、

私だけの錯覚でしょうか?



日夜、頑張っておられる技術者の方の努力は重々理解しているつもりです。

しかし、Googleを超えるという大きな野望をもって今の情勢を見ると、

このままではあと何十年たっても超えられず、

ますますGoogle一辺倒の時代に来てしまうのではないでしょうか。



または、Googleの収益体制である広告事業が下火にでもならない限り、

次世代のGoogleは現れないことになります。

このことは、Googleにとっても、外部からの好刺激がなくなることになりますので、

新技術開発のための意欲低下や競争力劣化をまねくことになります。

これでは、Googleとしても、不利益となるでしょう。




かといって、今からGoogleを超えるような新技術を実用化するのは至難の業です。

でも、手をこまねいていてはどうしようもないので、声を大にして、Googleを超えるような技術開発を

日本の企業が本気で開発してもらいたいと思い、今回記事にしました。



というもの、最近Googleが開発したストリートビューみたいなシステムができれば、

売れるだろうなぁと、数年前まで自分の頭の中だけで考えていました。

ところが、Googleは、それをいとも簡単に実現した上に、

無料で、一般の人も簡単に使用できるようにしてしまったのです。

これには正直腰を抜かしました。

それと同時に、こうしていては、日本の情報技術はますます低迷していくに違いないと思い、

真剣に将来を危惧することになりました。




今となっては、私の頭の中で考えるGoogle越えの新技術は一つしかご紹介できませんが、

この記事をなんかのキッカケで見られた日本の(日本であることを望みます^^)優秀な技術者の方は、

ぜひ挑戦してください!



Googleの基幹要素である検索技術に対抗する唯一の方法は、

私は、「類似画像検索」だと考えています。



類似画像検索とは、手元にAという画像があるとすると、

このAという画像と似た画像を探す検索技術のことです。



それなら、画像検索で、すでにGoogleが実用化しているといわれる方がいると思いますが、

あれは、画像データをアップロードした人があらかじめ付加した画像キーワード(文字)や、

画像周辺の文字を基に検索しているので、類似画像検索とはいえません。



類似画像検索では、検索者が検索したい画像データAをサーバにアップロードし、

サーバサイドで類似した画像を検索し、検索結果をクライアントサイドに出力表示するという過程をとります。

言うは簡単で、技術的課題は山積みです。



もし、この技術が実用化されれば、昔いった場所で、思い出せない場所をネットから検索できたり、

画像データがない場合には、似顔絵を自分で書くことで、その人を検索することができます。

画像やイメージから、本来の画像データや最新の画像、またその名称や所在地なども

検索できることになります。



類似画像検索が現在利用されている例は、警察における犯人の写真や指紋照合でしょう。

ただし、パスポート写真のように、あらかじめ決められたテンプレートなどにそった画像が用意されており、

その中での照合となりますので、特別な条件下での特殊な検索手法を使用しているといえます。



画像検索の難しい点は、対象物を見る角度や場所、日時により、様々に七変化する点にあります。

そのため、同じ対象物体であると一致させることが、とても困難です。



対象物だけをとりだす特徴抽出、2次元から3次元形状への形状作成・予測・復元・加工・修正、

類似度評価手法の確立、大容量データの扱い、高速計算など課題は山積みです。


ただ、唯一の救いは、もし仮に類似画像検索技術の方法が開発できれば、

あとは文字検索の場合と、ほぼ同じシステムを用いることができ、比較的簡単に従来手法に組み込み、

ユーザも、従来のキーワード検索エンジンとほぼ同様に利用できることです。

つまり、類似画像を検索する実用的手法のアルゴリズム部分だけが、開発の肝だということです。

(既存の検索エンジン運営会社にとって、有利だというお話で、個人の方は検索エンジン作成も大変です。)



私には、どれも難題すぎて、手のつけようがありませんが、

頭の中だけで考えていただけでは、誰にも伝わりませんし、

もしかしたら、この記事を見ていただけた方が、

将来の日本を変えてくださるかもしれないと思い、書くことにしました。



その他にも、思いつくアイデアがありますので、他愛もないですが、機会があれば書きます。

ただ、「重力に反発する機械を作れば、一人でも空を飛べる!」という、現時点で空想的なお話は

しないでおこうと思います。

というのも、『重力に反発する機械』が一人で使用できるレベルで、かつ小コストで実用化できないことは

みんな知っており、それが不可能に近いから皆言わないのであって、それを空想といいますが、

空想のお話と、明日にでも実用化が可能な現実感あるアイデアとは別だと、

ここではっきりお断りしておきます。

私が提案したいアイデアは、なるべく具体的にかつ、ここがクリアできればすぐにでも実用化できるという

現実的なアイデアを提示したいと考えています。





最後になりましたが、

現時点でも、すでにベータ版として機能している類似画像検索エンジンのサイト、TinEye があります。

どのような検索システムをとっており、どの程度の一致度かは、分かっていませんが、

この分野で確かな精度のものなら、ここ数年で飛躍的に有名になることは間違いありません。

まだまだ新規参入の余地はありますので、本サイトで紹介したような難しいアプローチではなく、

単純に画像一致だけを考えたシステムなら、ベータ版アップも早期に可能だと思いますので、

日本の技術者の皆さんがんばってください。




 紹介した事項により生じた不都合などには責任は負えませんので、くれぐれも自己責任でお願いします。

 くれぐれも個人のみの使用に限定し、著作権は侵害しないように気をつけてください。




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